COLUMN会長のひとりごと

第23回 ーペーニャの輪を広げようー

バルサがペーニャに期待しているのは各地域でバルサのフィロソフィーを理解する仲間を増やすという100%フットボールピュアなもの。

今年最初のひとり言。
先週はPBJの新年会も大盛況の中、無事終了。また新たに2016年のペーニャの活動が始まる。

今回は、改めて昨年末のCWCでも再注目された“ペーニャの存在”について語りたい。
今、日本ではPBJが唯一のペーニャとして存在しているわけだが、昨年CWCでバルサが来日するという事が決まったタイミング直後から、実は幾つかの団体からペーニャ設立の申請申込みがあったそうだ。
特にこの様な大きなイベントがあると、バルサだけではなく、そういう動きががにわかに増えるようで、欧州のクラブではこれが一過性の日本特有のブームの様な動きになっているのではないかと危惧しているらしい。
日本人らしいと言えば日本人らしい、この動き。

そもそも、ペーニャとは日本にはない特殊な団体。これを単にファンクラブとか、後援会と言う言葉で説明する事はできない。
真面目に『ペーニャを作ろう!』とお考えの日本のクレに向け、僭越ながら先行船出しているペーニャとして二回に分けて語るので皆さんのお役に立てればと思う。まずは、ペーニャとは、のおさらい。
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ペーニャとは“その地域でバルサを愛する人たちが集う場”の事。だから、言ってしまえば、公認も非公認もない。
自分の愛するクラブをサポートするという仲間さえ集まれば、公認あるなしに限らず、すぐに設立し活動は可能だ。
プロ野球の私設応援団を思い起こして欲しい。そのほとんどは球団の公認を得ているわけではなく、勝手に地元の居酒屋に集って応援している。それでいいのだ。
もし、皆さんがそれでも、どうしても公認に拘り、その獲得をめざしているのであれば、まずは本来のペーニャの役割を今一度確認してみてはどうか。
まずは【メンバーが集まり、語り、観戦し、応援する】というシンプルな本業がやれているかどうか。
その基盤が出来ていて、そこにバルサに対する愛情があればそれは、もうそれは立派なペーニャだ。
逆に今現在、“本業”は何も行わず、バルサに書類だけ申請しネット上だけで活動する団体、又は別の何か目標を持っている団体であるならば、当然ながらそれはペーニャとは言えず、従いバルサからも公認はおりないだろう。
別の目的とは、バルサの名を使い何らかの事業や(慈善事業含む)・ビジネス等を試みたりする事だ。

やるべき事は簡単。
まずは、仲間を集めて試合を観戦し、バルサを語り、応援するという本来のペーニャの活動を粛々と その地域で続ける事。そして、その活動をバルサにも見えるようにレポート、実績を報告する(今ならSNSで可能だ)など積極的にアピールをし続ける事。 

公認を待ってからメンバーを集め活動を開始するいう考え方では本末転倒。会員のいない組織にはバルサとしては、いつまでたっても認可は出せない。単に公認を取りたいだけの団体と思われる。バルサとしては実体のない団体に公認が出せる訳がない。

繰り返すが、公認がなくてもペーニャ活動はすぐにでも始められる。バルサは各団体がどういう団体なのかの見極めに時間をかけ慎重に活動状況やそのポリシーを吟味・審査する。
申請書類だけ揃えれば良いという事では無い。。。

以前のひとり言 第8回〜ペーニャの本分〜で書いたが、バルサがペーニャに期待しているのは各地域でバルサのフィロソフィーを理解する仲間を増やすという100%フットボールピュアなもの。
慈善事業等の大義を掲げても、その様な事は全くのバルサのスコープ外。
勿論、それらは素晴らしい事なのだが、バルサがペーニャに期待するものではない。個人ベース、又はそれ専門の団体でドンドンやればよい。
バルサはクラブ自体で既に立派なCSR活動を行っている。ペーニャがバルサの名前を使って行うとしたらそれは違う。
決して、これが設立目的になってはならない。。。