COLUMN会長のひとりごと

第8回 ーペーニャの本分ー

『バルサの【美しく魅せるフットボール】とその【フィロソフィー】に心酔し、  これを愛する者達が遠く日本から、純粋にバルサを応援し相互の交流を深める事』

最近日本でもペーニャ設立の動きが、幾つか出てきたようで何件かの団体が申請中、承認待ちだとバルサのある幹部から聞きました。以前には日本は遠く離れた場所なのである程度纏めてくれないかと言われたこともあります。
しかし、私は日本にペーニャ文化が根付くのは良いことだと思いますし、各地方にいくつかあっても(あった方が) 良いと思うので、纏め一本化はお断りしています。
そもそもペーニャって何なの?という原点に立ち戻ると、それはPBJ設立主旨にも明記したように単純明快で、

『バルサの【美しく魅せるフットボール】とその【フィロソフィー】に心酔し、
 これを愛する者達が遠く日本から、純粋にバルサを応援し相互の交流を深める事』

という事、なのです。

スペインではペーニャが各町、村レベルで存在します。そしてその舞台はいつもメンバーが集うBARなのです。
そこには昔のKappa時代のバルサのユニとか古いポスター、ペナントが好き勝手に飾ってある。カウンターには皆で回し読みするEL MUNDOやSPORTが置いてある。禁煙全盛の世の中BARの中はいつも国産の安タバコ(Negroと言います)の匂いが充満している。メンバー達は毎朝そこでCafé Con Lecheを飲み、ひとしきりマドリの悪口を店主にぶつけ、さっぱりして仕事に向かう。
勿論、試合の日には早くから皆が集まりテンションをあげ、安VINOの勢いも借りて、毒舌に更に拍車を かける。試合相手がマドリでなくても常に野次はマドリに向ける。”Madrid cxbrxn!”と。試合中には誰も難しい戦術など語らず(各自それぞれに戦術論は持っていますが話し出したら止まらない事わかっているので言いださない)あれはFuera de Juegoかどうか、とかあれはPenaltiだとか、子供のような単純でしかも一方的なバルサ視点で、手を振りあげ、大声を張り上げる。試合が終われば、ささっと帰宅。翌日の月曜日にはまた、いつもと同じCafé Con Lecheに始まり、昨晩の試合の 記事の載ったEL MUNDOをぱぱっと読んで仕事に向かう。。。こんな感じ。

でも、CULEとして、これ以上に幸せな生活ってないですよね。そんな場所を提供するのがPENYA。
日本にはスポーツBARはたくさん出来ましたが、特定チームの場所はまだ多くありません。
当然と言えば当然でそれではビジネスになりませんから、仕方ありません。
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話を戻します。ペーニャとはそういう存在なので私は一つに纏めたりする必要は無く、願わくば各市町村単位で(それは無理だな~、きっと)出来てくれればと考えています。高尚な目的や、スローガンを掲げる必要はありません。CSRはペーニャの仕事ではありません。日本のクレが正しくペーニャの本分を理解し、純粋にバルサのフットボールを楽しみ、語る場所を作る。それがペーニャの役割です。そして、そんな場所が日本に沢山できる事を願っています。
もっと言えば日本に本当のフットボール文化が根付く為に、おらが街のJリーグチームのペーニャがあって、カフェや居酒屋(日本ですから)があって先記したうような場所が出来てくれば良いなと。
Wカップで優勝を狙うような国になる為にはこういう草の根でのフットボール文化が必要なのでは?と。

バルサはペーニャを殊の外、大切にしてくれるクラブです。世界のトップクラブでありながら、メンタリティはおらが街の的なところがあり、どんな些細な事にでもすぐに反応してくれます。(先日FBで取り上げたペーニャをかたったクラシコチケット事件しかり) 他のビッグクラブ(特に白いところ)に比べると、コミュニケーションで苦労する事はほとんどありません。たらい回しもなくすぐに返事が来ます。
但し、それは、誰でもという訳では無く、しかるべき人間が、しかるべきルートでしかるべき窓口にコンタクトすればです。これはどんなビジネスでも同じ事。人脈と実績、経験がモノを言います。

我々が日本から試合を観に行くと知ればわざわざ幹部総出でWELCOMEしてくれます。会長にも直接お会いできます。(これも、当然、誰でもという訳ではなくPBJが故にですが) 食事に誘ってくれたりもします。それは、遠く日本からわざわざ旅費をかけてやってきた仲間(ペーニャ)に敬意を表するという心意気です。

タイミングが合い、プロセスさえ踏めば、選手にだって会えます。
現にメッシに直接ダルマを渡したり、セスク、イニエスタ、ビジャ等に会ったりします。
PBJはミーハーなファンクラブではないので、TPOはしっかりとわきまえ、全てクラブに申請し承認を取り、お膳立てをもらってからの邂逅です。
例えば、日本のジャイアンツではそんなこと絶対ありえませんよね?
世界的視点で言ったらバルサの方が圧倒的に巨大でFIRST CLASSクラブなんですが、それでも、一ペーニャ、一ソシオを大切にしてくれるんです。
だからバルサをサポートするのです。
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最後に、一つだけ、我々【PBJ】が他のペーニャと違うところがあります。
それは、日本における唯一の公認組織として【在日バルサ大使】たるべく役割を担っている事です。
先日のホセマリア理事からの手紙にもあるように、それがバルサのPBJに対する期待です。

我々は、常日頃からクラブとの連携を密に取り、会員との円滑なコミュニケーションもさることながら、更に新しいバルサファン(Cule) の拡大に努めたいと思っています。
これは重責ですがPBJとして、我がバルサの為に頑張りたいと思います。

いつか日本にバルサ好きだけが集まれるCULE BARを作りたいな~と、思いつつ、今日のひとり言、終わります。